頑丈で、どっしりした、巨大なコンクリートの塊である高層マンションも、じつはつねに揺れている。高層マンションに限らず、どんな建物も、一戸建て住宅でさえ、つねにかすかに揺れている。それは体に感じない微少な地震のせいであったり、道路を走る車や近くの工事現場のせいであったりするが、そのなかでも建物が揺れる最大要因の一つが風である。風の力がどれくらいのものかというと、気象庁によると、平均風速が毎秒一〇〜一五(未満)メートルの「やや強い風」の風圧は、一平方メートルあたり一一・三キログラム重。
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この風が三〇階建てのマンション(高さ一〇〇メートルで幅四〇メートルとする)の壁に垂直に吹いているとしたら、マンションにかかる力は四五トンになる。風圧は風速の二乗に比例するので、風速が二倍になれば風圧は四倍になる。したがって、台風のときのように、毎秒二〇〜三〇メートルの「非常に強い風」が吹けば、風圧は最大で一平方メートルあたり四五キログラムにもなり、そのマンションの壁にかかる力は一八〇トンにも達する。