気になるのは、我が家の屋根に、多少丸みがあることだ。これは、雨水が柔らかな角度で流れ落ちるようにという設計の配慮で、いわば、Tさんの設計の特徴のひとつなのだが、施主としては、直線の屋根に比べて瓦の重なりかたが甘くなるのではないかと心配になる。これについてもTさんは、太鼓判を押してくれた。「屋根に丸みがあったり、反ったりしていても、それで瓦の収まりが悪くなるというようなことはないよ。お寺の屋根なんか、直線のもののほうが少ない。
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そういうのもよくやってるけど、だからといって収まりが悪くなるなんてことはない。頑丈だよ、大丈夫よ」瓦葺きの作業は、見かけよりも重労働だ。瓦が重いうえに、炎天下の作業で、積み上げておいた瓦が、焼け付くように熱くなっている。これが冬だと、逆に、瓦が凍って冷たいだけでなく、足下が滑りやすくなるのだそうだ。雨がふれば仕事にならないし、風が吹いても、家自体が揺れるほどの強風だと仕事を中止せざるをえない。